character
せせり:主人公。欧州系と日本人のハーフ。高校一年生。
身体を鱗粉に変化させる能力を持つが、そのため生まれつき寿命が短い。また、能力を使いすぎると死期が早まる。
特殊な環境で育ったためか、何もかも赦して受け入れてしまう性格的土壌がある。
母親のことを盲愛している。
春歌:せせりの母親。精神不安定、オーヴァードーズの常習者。
能力者の娘を嫌い、恐れるあまりに暴力に及ぶが、本当は愛したいと思っている。
ただ、それは異常な形でしか表に現れない。
精神を病むまでは、才能に溢れた完璧な人間だった。本家の長女だが、せせりを産んだことで事実上勘当された。
夏虫:せせりの母方の叔母。春歌の妹。
蛇ノ目本家とせせり達母子の家を繋ぐ存在で、せせりに対しても偏見がないが、どこか気弱で頼りない。
本家で幼いせせりの面倒を見ていた時期がある。
完璧な姉に対しどこまでも平凡で、今でも姉にコンプレックスと憧憬を抱く。
新菊:せせりの母方の再従姉/はとこ(二歳上)。残雪の姉。高校三年生。
分家の娘で、小さな頃から春歌に強い憧れを持っている。
蛇ノ目の家に特有の頑固な能力者差別を祖母からしっかりと受け継いだ。
春歌が壊れる原因であるせせり(能力者)を目の敵にしている。
残雪:せせりの母方の再従兄(一歳上)。新菊の弟。高校二年生。
昔からせせりのことが好きだが、自分ではその感情に気付きたくない。
性格は嗜虐的、好きな子ほど虐めたくなる程度のものだが加減がおかしい。
姉とは違い、能力者差別等に対しては一歩引いて冷静に見ている。
彬:せせりの母方の再従弟(六歳下)。新菊達の再従弟でもある。
やはり能力者差別を継いでおり、本家に対してコンプレックスが強い。上昇志向。
自分ではなくせせりが「本家」であることが疎ましくて仕方がない。
秋星:せせりの母方の従弟。夏虫の息子。せせりが高二の時に誕生する。
黒髪黒眼だが、せせりとまったく同じ顔をしている。
父親のいない子ではあるが、恐らく次期蛇ノ目の当主になると思われる。
同じ顔の従姉がどんな人間だったのか知るため、生前の彼女の周囲を調べる。
モーゼス:せせりの父親。欧州系の白色人種で、せせりと同じく身体を鱗粉に変える能力者。
大学の研究員をしていた頃、学生だった春歌を好きになった。
「事件」の後は妹の手引きで暫く日本を離れていたが、最近また戻ってきている。
せせりが高一の時点では、せせりの存在を知らない。
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